心地よく、センスのあるもの
ANN DE ARK
Exclusive Collection
-INSCRIRE, JUNMIKAMI-
A moment to rediscover myself,
dressed in the wear of taste, in a peaceful garden.
自分らしい装いとともに、静寂な庭で自分を見つめ直すひととき
ふと日常を離れ、ひとりの時間を過ごしたいと思う時、身に纏いたくなる服がある。
それは、上質で心地よく、少し個性的で、自然体の自分にしっくりくるもの。
ANN DE ARKが《 INSCRIRE 》と《 JUN MIKAMI 》に別注した服とともに、趣ある庭園を訪れると、自分自身を再発見する豊かな時間が流れ出す。
庭園に佇む風情ある日本家屋。そっと木の戸を開けると、ほのかに畳の香りが漂い、涼やかな風が吹き込む。
ゆっくりと奥へ進むと、木の床が足元に心地よい感触を伝えてくる。
開け放たれた縁側の先には、庭の緑豊かな草木が風に揺れる姿が見える。
ふと、ある映画のタイトルが思い浮かぶ。
冷静な判断力を示す”Sense(分別)”と、感情豊かで情熱的な”Sensibility(多感)”。
これまで「センス」とは、表面的に現れるものだと思っていた。
しかし、もっと深く人や物や空間を直感的に捉え、その本質を見抜く力のことなのかもしれないと気付き始めた。
縁側に腰を下ろすと、自然との距離が一層近く感じられる。
履いていたピンヒールを脱ぎ揃え、一息つく。
自分にとって、センスのあるものとは?
それは決して華美ではなく、シンプルで洗練されているもの。
トレンドに流され過ぎず、普遍的なもの。
作り手の背景を感じ、暮らしを豊かにしてくれるもの。
純粋さの中に、エレガンスを感じるもの。
軒先の木のベンチに腰掛け肩の力を抜く。
肌触りの良いモヘアが素肌に優しく、身体を包み込んでくれる。
センスのあるものは、シンプルで本質的。
だからこそ、身に纏う人次第で、息を呑むほどの美しさを放つこともあれば、飾り気のない質素なものにもなり得る。
それを自分らしく着こなすためには、自分自身の感性も磨き、高め続けなけばいけない。
そしてそのために、時にはこうして一人の時間をつくり、自分を見つめ直すことが大切なのかもしれない。
そんなことを「己を見直す窓」を意味する茶室の丸窓を眺めながら、静かに考える。
庭園を後にし、日常に戻る準備をしながら、静謐な場所と空間で過ごした豊かな時間を振り返る。
都会の喧騒へと向かいながら、その足取りは、心なしか少し軽やかだ。
昨年、入荷と同時に即完売するほどの人気を誇ったハーフジップデザインのカットソー。ウールとオーガニックコットンの混紡で、表情豊かな生地感が魅力。暖かさがありながら薄手なので、ロングシーズン着用できる。細身のシルエットでインナーとしても重宝し、ファスナーでデコルテの露出を調節できるため、レイヤリングもしやすいデザイン。長めの袖が手首周りでくしゅっとたゆむのも特徴。
昨シーズンのインラインから復刻された、上品でレディな印象のモヘア Vネックカーディガン。濃いグレーにカラーを変え、さらに洗練された雰囲気に仕上げられている。大きく取られた袖周りと身幅がボリューミーでありながら、女性らしいシルエットを実現。後ろ裾に施されたスリット入りリブが、さりげないアクセントに。表から見えない隠しボタンがデザインをミニマルにし、Vネックが顔周りやネックラインをすっきりと見せてくれるのもポイント。
自分らしくあるために、心地よい服を纏い、暮らしを楽しみ、心のバランスを大切にしたい。
丁寧に選び、身に付ける服が自分自身を表現し、心や生活を豊かにする。
それを感じることができた、小さな旅のようなひとときだった。
Model : Rui
Photographer : Nomura
Stylist : Suzuki
Writer : Imbe
Designer : Nagashima