TOP SECRET 02

Begin × ARKnets Begin編集長 ミツキのヒミツキチ

Begin編集長ミツキがこ〜っそりと足繁く通う
宇都宮の名店の名品をDigするcolumn
いいモノが氾濫する今の時代、
“ココでしか買えない”
Special Onlyをわかりやすく買い説
目からウロコなモノ選びのキモを
思う存分に語ります♪

出自をカタチにした
クロワッサ~ン♪な
アレレ?な違い

サンダル

ISLAND SLIPPER

【ONLY ARK】別注 PT203 Hawaiian Setta

カルチャーも垣間見られる
ベーシックサンダル♪

“プレイボーイシューズ”……彼の英国で用いられる言葉。何かって言うと、クラークスのデザートブーツやワラビー、サンダースのマットガードのチャッカ……etc.  クレープソールの靴のことを言います。なぜかって、彼の国は土足のまま部屋に上がる文化。夜、彼女の家に忍び込む際、硬いレザーソールではコツコツ靴の音がする、でも柔らかなクレープソールなら音はしないから忍び込めるでしょ、笑。というのは冗談でなく本当の話。日本でもいわゆる“夜這い”というのは立派な古代からの文化で、この文化がなければ、我々はいま存在していないわけで、笑。昔、取材で広島の『はきもの博物館』に行ったことがあります。そこには“夜這いサンダル”なるモノが展示してあってね。西洋とは逆に履物を脱ぐ文化の我が国、まだ靴もなく雪駄の時代です。真夜中の暗闇の中、自分が履いてきた雪駄とわかるように死ぬほどデカい鼻緒が付いていたwww‼ 思わず爆笑しちゃったけれど、れっきとした事実であって我々祖先が残した文化。というわけで、今月の“ココでしか買えない”は、日本人が作ったハワイの雪駄、そして鼻緒のお話。まずは履いた瞬間に“クロワッサ~ン♪”と感激したモノの作りから。買い説していきたいと思います~♪

ニッポン人がハワイで生んだ
ハンドメイドサンダルなのだ

肩肘張らない夏のお洒落に不可欠!といえば、定番好きならアイランドスリッパと答えるでしょう。歴史を紐解けば、ハワイに移住した日本人、本永瀧蔵氏により1946年に創業したサンダルブランド。日本の雪駄をハワイに持ち込み、新たな文化へと昇華させたわけです。こちらも日系人の名を冠したダニエル・イノウエ空港から西側、ホノルル中心部よりほど近い場所にファクトリーはあります。以前、ミツキは現地取材に行かせていただいたのですが、裁断から底付け、吊り込みと、サンダルの工程全てが一貫して行える設備が整っており、50人ほどのロコたちが交代制で作業に励んでいます。そんなファクトリー取材でわかったことは、革の裁断機、パーツを接合するミシン以外は、ほとんど手作業である!ということ。丁寧に一足ずつ作られる、まさに愛ランドなスリッパだった、というわけ♡ あとね、工程でのもう一つの発見は、まぁ当然といえば当然ですが(笑)、サンダルでも木型がある!ってこと。写真のように専用のラストに合わせ靴のアッパーと同じように吊り込む。これにより、しっかり足の甲を包むようなホールド感が生まれるんですね。

で、このサンダル、写真下のように鼻緒が“クロワッサ~ン♪”

表はしっかり中はフワッフワな、まさに!なんです。履いてみるとさらに実感♡ アタリが柔らかで甲をやさしく包んでくれて。ソールが雲上の履き心地っていうのは言わずもがな。それと相まって最強の履き心地を実現しちゃってます。ちなみにこのモデルは、ARKのバイヤーが、“日本人がハワイに”というブランドの出自を見事にカタチにした名作。アイランドスリッパの起源となった“雪駄”をこの令和の時代に。ビーサンのペタンとした硬いモノでなく、雪駄のようにふっくらした鼻緒に変更! ナイス!なアイデアだし、ブランドの背景も垣間見られるロマンのあるモデルですよね。普段あまり帽子は被らないミツキですが、思わず脱帽してしまった!名別注なのです!

これまた、パンツはキレイめ
“テレコの法則”で即お洒落に♪

ブランドの原点を現代に、ってなモノの魅力に続いては、どう履きこなす?について。写真上は、知り合いの某ハワイブランドのデザイナー宅の玄関。ハワイのロコは日本と同じように玄関で外履きを脱ぎ履きするんです。しかもそのデザイナーに聞けば、お洒落なロコたちは、サンダルをTPOで履き分けるらしいんです! 私たちがスニーカーから革靴へ履き替えるように、普段はローカルズのようなビーサン、お洒落するときは、革のアイランドスリッパで街へ出掛ける! 目からウロコな事実ですよね。というわけで、ハワイのロコがお洒落するように、革のアイランドスリッパ―にはキレイめのグレースラックス♪

トップスはTシャツ、ボトムはスラックスでテレコの法則。さらに足元はサンダルで、テレコの法則をサンドイッチw 肩肘張らないのにしっかり!な品のあるカジュアルが完成しちゃいます♪

で、ポロシャツを合わせればさらにしっかり感が倍増! でもって、足元はサンダルで外す、もーっとお洒落上級、“脱ヤカラ”で爽やかな大人の余裕さえ漂ってきますよね♪

そして、最後にハワイアーンなスタイル。ハワイアンシャツもベースはモノトーン、グレーパンツに合わせてアイランドスリッパ! 脱的屋といいますかw アロハシャツなんてなかなかお洒落に着こなせなくて……な方も品よく着こなせちゃいますよ。これもすべて革サンダル、品格あるアイランドスリッパの成せる技。長~く履いても疲れないソール&クロワッサ~ンな鼻緒で見た目も履き心地もすこぶる快適! 前述したように作りもしっかり№1な不変のベーシックサンダル。一足すでに持ってるよ、な方も、ずっと欲しかったんだよね~なアナタにも、今年買うならこのクロワッサ~ン! 後悔はさせませんから~!

ISLAND SLIPPER

【ONLY ARK】別注 PT203 Hawaiian Setta

17,600円 (税込)

[Begin]編集長 光木拓也

1977年生まれ。2000年に㈱ワールドフォトプレス入社。モノ・マガジン編集部を経て2006年㈱世界文化社に移籍。Begin編集部でファッションを担当し、2017年10代目編集長に就任。これまで、さまざまなジャンル、海外、国内の生産現場を取材し、本当にいいモノは何かを追求している。座右の銘は“中坊マインド”。いつまでも中2のときのようなワクワク感を求め、ヤンチャに各地を飛び回りいいモノ発掘中。

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